謹賀新年。


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「あけまして、おめでとう」

去年のパンが今年のパンにそう話しかけると、今年のパンはいかにも不快そうな顔をして「君とぼくとのあいだに、一切の連続性が視あたらないのに、なぜ君が暮れて、ぼくがあけたとそう無邪氣に云い切れるのか」とミミの欠片をテーブルに落としはじめた。それを訊いて、去年のパンも哀しげにミミをパリパリにした。フランスパンがかたくなりはじめたのは、このような理由で新年からである。特にプノンペンの夕刻にがっつくフランスパンには歯が折れる。