箱根美術館のユリ。


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過日、書道の稽古をしていると、師が「箱根美術館を識っているか」と禅語を書きながら訊ねてこられた。上の写真は、幾年かまえ、その美術館で垂れたゆりを撮ったものである。あゝ、あそこかと私はおもい、「唯一、箱根で許せるところです」と生意氣にもおこたえした。禅臭い禅語が駄目なように、花臭き花は駄目だなとおもっていた時期の一葉であり、あのときの私はまことに生臭かったのだろうとおもう。師が箱根美術館からの土産として持ってきてくれた葉書には、いびつな陶器がうつっていた。あのいびつさはなかなか他では得がたいものではないだろうか。字にも臭さなきいびつさが必要なのかもしれない。